よく噛んで食べましょう!!
こんにちは
武豊町のとみ歯科クリニックです(^^)/
子供のころに『よく噛んで食べなさい』と言われてきた方も多いと思います。
普段、当たり前のことすぎてあまり意識したことはないかもしれませんが、
この【噛む】ということは、私たちが健康に過ごすうえでとても重要なことです。
噛むことによって私たちに与えるメリットについてご紹介します。
・唾液の分泌を促し消化を助ける。
・顎の発育を促したり、味覚を発達させる。
・むし歯や歯周病を予防する。
・肥満を防止する などがあります。
まず噛むことによって唾液の分泌がよくなります。
よく噛むと唾液腺が刺激され、唾液がたくさん出てきます。唾液には細菌や食べかすなどを洗い流す作用、細菌の発育を抑制する作用、免疫力を高める作用、唾液アミラーゼによる消化作用、酸性に偏った口の中を中性に戻す作用、歯の再石灰化作用、口臭を減らす作用等様々な重要な働きがあります。
食べ物をよく噛みくだき、消化酵素が含まれた唾液と混ぜあわせて食べることで、
胃腸への負担をやわらげて、はたらきを活発にして消化を助ける効果が期待できます。
また、噛むという機械的な刺激が頭やあごの骨、顔の筋肉の発育を促し、表情豊かな顔をつくるほか大脳の働きを活性化します。
さらに、かたい物を噛み砕く爽快感はストレス解消になるといわれています。
よく噛むことはあごの発達を促し、さらによく噛める土台をつくることにもつながります。日頃からよく噛むことを心がけましょう。
特に発育期において顎の成長・発育を促します。
これだけが原因というわけではないのですが、顎が小さいと歯並びが悪くなりやすくなるのでよく噛むことは大切です。更に味覚を発達させます。
発育期はなるべく薄味を心がけ、よく噛んで食べると味覚が発達し素材そのものの味がよくわかるようになります。
噛むことは顎や歯の発達ばかりでなく、全身の健康に大きく影響してきます。
最近は軟らかくて食べやすい食品が多く普及し、かたい物を食べることが少なくなってきた環境から、しっかり『噛む』ということが出来ない子供たちが増えてきています。
軟らかい食べ物で噛む回数が少ない食事を続けていくと、むし歯や歯周病、肥満など生活習慣病のリスクが高まります。
さらには脳を活性化し認知症を予防する。
噛むときには、咀嚼筋という噛むための筋肉や表情を作る表情筋が使われます。
噛む回数が多いとその筋肉を使うために血行がよくなり、頭部にどんどん血液が運ばれます。また、歯を支えている歯根膜という組織や歯茎、顎自体が感覚として脳を刺激します。これらにより脳が活性化され脳の働きがよくなり認知症を予防する効果が期待できます。
ちなみに、普段の食事はよく噛んでいますか??
忙しくなった現代では、食事の時間を惜しんで噛む時間が少なく柔らかい食べ物が主流になりました。
わずか半世紀ほど前と比べても、噛む回数の少ない食事になっています。
ところで、私たちは1回の食事でどのくらい噛んでいるのでしょう。
様々な時代の食事を再現し、その食事1回あたりの咀嚼回数を調べたデータがあります。
弥生時代の食事は硬いものが多く、一食あたり咀嚼回数は3,990回、
現代人は620回と6倍も違うと言われています。戦前でも1420回で2倍ほど違ってきています。
古代の食事は雑穀や乾燥した木の実、干物など硬くて噛みごたえがある物に対して、
現代人は調理加工技術の進歩によって柔らかい食事など咀嚼回数が少ない食事が増えてきています。
食べるという行動において、咀嚼運動や嚥下運動は非常に重要な役割になります。
顎の発育や唾液の分泌、脳の活性、胃腸の補助など様々な効用に期待でき、まさに咀嚼は健康の保持・増進には欠かせません。
健康だけではなく、食べることは人間にとって心理的満足にも繋がるため、普段の食事からしっかりよく噛んで食べ、自分の歯で今後もしっかりと噛めるようにケアしていきましょう!(^^)!