気になる部分の歯並びだけを治療出来るの?
こんにちは
武豊町のとみ歯科クリニックです(#^^#)
患者様から矯正治療の相談を受けている時に、部分的に矯正治療することは可能ですか?と質問されることがあります。
部分矯正は患者様の状態によっては出来ない場合があります。今回は部分矯正についてお伝えいたします。
まず、皆さん部分矯正があることをご存じですか?
部分矯正とは前歯などの一部の歯を数本だけを動かして歯並びを改善させる矯正治療になります。
上下全ての歯を矯正するわけではないので、気になる部分だけを治したいという方に向いている治療法です。
ちなみに皆さんがよくご存知の歯並び全体を治す矯正治療は【全体矯正】といいます。
全体矯正の場合は治療期間に平均2~3年という長い期間を必要としますが、
部分矯正はあくまで「部分的」に歯を動かすので、その分治療期間も短縮されます。
本格的な矯正では数年かかるのが通常ですが、部分矯正の治療期間は平均半年~1年で終了します。
そのため、間近に大事な行事(結婚式や留学等)を控えている患者様にも向いているかもしれません。
部分矯正では全体矯正に比べ、矯正装置をつける場所が一部で尚且つ動かす歯の本数も少ないため、個人差はありますが痛みも比較的弱く済みます。短期間で歯を動かすこともでき痛みも最小限になります。
部分矯正を行う上で1番のデメリットは、噛み合わせをなおすことができない点です。
前歯だけしか治療できないため、奥歯の噛み合わせが悪い症例には適しません。
矯正を行う本来の意味は、審美的な見た目の改善もありますが正常な噛み合わせに治療し、歯を健康に保つことです。
一時的な見た目の変化に囚われず、根本的な解決をすることが長期的には大切になります。
全体矯正のように全体的に歯並びを改善できるわけではなく、部分的な改善になってしまうためどうしても仕上がりが甘くなってしまうこともデメリットの一つです。
歯と歯の重なりが著しかったり、出っ歯の度合いが著しい症例では仕上がりの完成度は全体矯正よりも落ちてしまいます。
また、美しい横顔の基準とされるEラインを形成することも難しいため、ゴールの完成度を高く設定している人には向かない矯正方法です。
全体矯正のように抜歯をして並び替えることが部分矯正では難しいため、歯を動かす必要があるのにスペースが足りない場合は、自身の歯を少し削ってスペースを作る必要がある場合があります。
そして、部分矯正では適応症例が限られます。つまり全ての患者様に部分矯正が適応出来るわけではありません。お口の中をみたうえで歯科医師が判断していきます。
部分矯正の適応例
・前歯に気になる隙間がある
・前歯や横の歯のちょっとした凸凹が気になる
・少しだけ出て目立つ八重歯が気になる
・以前矯正していたが後戻りしてきている
部分矯正の不適応例
・歯並びが大きく凸凹している
・八重歯が大きく出ている
・動かしたい歯のかみ合わせに問題がある
・部分的な矯正ではなく、全体的なかみ合わせの矯正が費用な場合
・部分矯正を行うことでかみ合わせが悪くなる場合がある
部分矯正のメリットをまとめると
・気になる部分をピンポイントで治療ができる
・全体矯正に比べると治療期間が短い
・治療費を抑えることが出来る
・動かす歯が少なくなるため痛みも少ない
部分矯正のデメリットをまとめると
・かみ合わせも治したい場合は部分矯正が出来ない場合がある
・歯並びがかなり悪いと適応にならない
・全体矯正に比べると仕上がりが劣る可能性がある
・自身の歯を少し削る場合もある
部分矯正・全体矯正にはそれぞれメリットとデメリットがあります。患者様にとって何が一番良いのかを検討したうえで治療方法を選んでいただければ幸いです。
その為にも矯正相談の時にはどんな些細なことでも構いませんので、おっしゃってください☆