歯肉退縮について
こんにちは
武豊町のとみ歯科クリニックです(#^^#)
自分の歯を鏡で確認した時に、「歯の長さが長くなった気がする」と思ったことはありませんか?
それは歯肉退縮(しにくたいしゅく)が原因かもしれません。
本日は歯肉退縮についてお伝えいたします。
歯肉退縮(しにくたいしゅく)は、歯の周囲を覆う歯茎が下がってしまうことです。
通常、健康な歯茎は歯をしっかりと覆い歯の根元を保護しますが、何らかの原因で歯茎が下がると歯の根が露出しやすくなります。
これにより、歯の根が敏感になったり、虫歯ができやすくなったり、歯の支えが弱くなったりと、様々な口腔内の問題が発生する可能性があります。
歯肉退縮の原因はさまざまですが、以下のようなものが一般的です。
不適切な歯磨き方法
歯の表面であるエナメル質は非常に硬い組織です。強い力で歯を磨いたり、硬い歯ブラシを使用することで、徐々にすり減ってしまいます。
ブラッシングの際は歯肉にも接触し刺激を受けるので、同時に歯肉退縮が起きてしまいます。
歯周病
細菌が原因で起こる歯茎の病気です。歯茎組織と歯を支えている骨が破壊されます。歯周病は歯茎の炎症を引き起こします。骨の上に歯茎があるので、骨がとけて下がってしまうと、歯茎も一緒に下がってしまいます。歯周病が進行すると、歯肉退縮も進んでしまうことになります。
加齢
加齢に伴い、自然に歯茎が退縮することがあります。
不正咬合や歯の位置異常
咬み合わせが悪いと、歯と歯を支える骨に過度な負担がかかります。その場合でも歯茎に炎症が起こり、歯肉退縮することがあります。
歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは、知らず知らずのうちに歯や歯を支える骨にとても大きな負担をかけています。そうすると、歯の破折や亀裂を招くだけでなく、歯茎に炎症をもたらし歯肉退縮を引き起こすことがあります。
その他にもホルモンバランスの乱れやタバコなど様々な原因があります。
歯肉退縮が進行すると、次のような症状があらわれます。
知覚過敏
健康な歯は歯根面が歯茎に覆われており、冷たいものがしみることはありません。それが歯肉退縮によって歯根面が露出すると、外からの刺激を受けやすい象牙質までむき出しとなるため、知覚過敏の症状が現れます。
歯が長く見える
歯の見えている部分が長くなるのがひとつの症状です。歯周病が原因で歯肉が退縮すると、健康だったときよりも歯が長くなったように見えます。
歯がぐらぐらする
歯肉退縮すると、歯茎の中で細菌が繁殖し歯周病が進みます。その結果、歯がぐらぐらすることがあります。さらに、ひどくなると、付着構造が失われて歯周ポケットが深くなります。治療が遅れると、抜歯せざるを得えなくなるため要注意です。
歯肉退縮が進行すると、見た目にも影響が出るだけでなく、歯の健康にも悪影響を及ぼします。歯肉退縮で一度下がってしまった歯肉は自然に元に戻ることはありません。
歯肉退縮の原因と症状は様々です。そのまま放置せずに歯科医院で相談し、適切な治療を受けることが重要です。